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ハンダ付けを快適に2

2011年11月30日  2011年11月30日 
廉価版の割に良い品です
先日、ちょっとしたハンダ付けをする機会があり、いつものハンダコテを用意したのですが、手元の電源タップがガジェット類の充電で占有されておりました。

充電を途中で中止するのも気が引けますし、ハンダ付け作業も片付けてしまいたいところ。で、これを思い出し、工具箱の中から引っ張り出してきました。

中島銅工の『コテライザー ハンディープロ』です。最大の特徴はガス式であること。当たり前の話ではありますがコードレスのため取り回しが良く、着火すれば数秒で使用可能になります。とても快適に使えるため、一時はこればかり使っておりました。

通常のハンダ付け以外にも、先端のパーツを交換することで極小のヒートガンおよびブロートーチとしても利用可能。特に、ヒートガン機能は細かな部分にも使いやすく、熱収縮チューブの加工に便利であります。

この手のタイプでは、圧電素子を使用した着火装置付きのモノもあるのですが、使っている内にヘタってきて、うまく着火できなくなることがあります。けれどもこいつは、別途用意したライターで着火するタイプとなっており、圧電素子のヘタリとは無縁です。

その他、物理的にヘタリが来るエゼクターユニットやコテ先などは交換用のパーツが用意されているので、末永く使うことができます。コテ先は標準タイプに加え、好みや作業に合わせて選べるバリエーションも用意されております。

安全性が高いのもポイント。使用時はガスの噴出音が「シュー」と鳴り続けるので、使用中であることを気付かせてくれます。また、燃焼させたままキャップを閉めると、強制的にスイッチがOFFになる安全機構も用意されております。

さらに、スタンドなどに置いたまま忘れてしまった場合でも、燃料切れで終了となるので、いつまでも発熱し続けることはありません。

上が不完全燃焼で下が完全燃焼
と、良い事ばかり上げていますが、少々のデメリットも。まず、着火に少々のコツが必要となります。完全に着火するとスリットから綺麗な炎が立ち上がるのですが、一発でその状態になることは稀です。

不完全燃焼すると一部のスリットから弱い炎が出てくくるので、そのまま本体を振ったり、一度消火して再びチャレンジするなどして完全燃焼状態にしなければなりません。

慣れればそれほど面倒な作業ではありませんが、もう少しスムーズに着火して欲しいところ。

また、燃費が悪く、長時間の作業には向きません。こまめに消火すればかなりの回数使用できるはずですが、再点火が面倒で、作業を始めるとつい点けっぱなしにしてしまいます。それで、いつの間にかエンプティになっていると。

そうなったら、ガスを補充しなければなりません。なお、ガスは「専用品を使ってください」と但し書きがありますが、一般的なライター用のガスも利用可能です。一応、自己責任ということで。

普通にハンダ付けするのにも便利なツールですが、変則的な使い方として、チップ抵抗など表面実装のパーツを除去する際に、通常のハンダコテとこれを二刀流で使うという方法があります。

両手にハンダコテを持ち、パーツの両端をいっぺんに暖めてハンダを溶かし、そのまま持ち上げることで表面実装のパーツが簡単に除去できる訳です。チップ状の抵抗器やコンデンサなど、接点が2つのタイプにしか有効ではありませんが、覚えておくと便利です。

コードレスで使いやすく、ガスの流量を調整することでアバウトな温度調整も可能。しかも収納もコンパクトに行えるということで、ヘビーユーザはもちろん、たまにしかハンダコテを使用しない方にもお勧めしたい製品であります。

なかなか良くできた製品なのですが、どうやら市場から消えつつあるようです。けれども、まだAmazon.co.jpの辺りでは購入可能ですので、興味のある方はお急ぎくだされ。



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