あえて暗いLED電球を選んでみる
今回ご紹介するOSRAMの"PARATHOM CLASSIC A"では、カタログスペックで3Wという省エネ仕様。なのですが、今手元にある現物では消費電力2Wとプリントされております。仕様変更?
この製品は、まだLED電球が今ほど普及していなかった数年前にリリースされたモノで、特徴的なのはそのLED構成にあります。透明な樹脂製のカバーの中には、42個もの砲弾型LEDが使用されております。
それもただの砲弾型ではなく、光が拡散するように頭が平らにカットされた特殊な形状。それが、三角柱型に配置された基板の各面、および上面にびっしりと敷き詰められており、光が広く拡散するようデザインされております。
肝心の明るさですが、カタログスペックで170ルーメンとなっております。700ルーメン以上もある現行のLED電球と比べるまでもなく、これ1つで照明になる訳もありません。体感的には常夜灯として使用されるナツメ球が少し明るくなった程度です。
サイズ的には、一般的な60Wタイプの白熱電球よりも少しだけ長めですが、LED電球としては標準的なモノで、取り付けに問題が発生することはなさそうです。また、密閉型器具にも対応しております。
そんな感じの"PARATHOM CLASSIC A"ですが、その特性を理解しておけば結構便利に使えるアイテムです。
絶対的な明るさは期待できませんが、その分圧倒的に低消費電力なので、玄関灯や廊下のダウンライトなど点けっぱなしにすることの多い場所で使用するのが効果的です。
また、少し古めのマンションのエントランスなどに設置されることが多い、3×3のグリッド状に白熱電球が配置された照明器具などにも良さ気です。
こうした器具の中には、省エネのためにいくつかの白熱電球を外し「歯抜け状態」で運用している場合もありますが、見た目が貧乏臭くて今ひとつ。
そんな場合でも、"PARATHOM CLASSIC A"なら、フルに9個実装しても27W程度にしかなりません。明るさもトータルで1530ルーメンになるので、まぁ暗いといえば暗いですが、使い物にならないという程のモノでもありません。
配光特性も元の白熱電球に近いもので、雰囲気が大きく変わってしまうこともありません。
ちなみにウチでは、E26口金が1個付いたペンダントライトに装着しておりました。夜間に出かける際に点けっぱなしにしておくことで、少々の防犯的効果を期待しつつ。今は、別の照明機器に変わってしまったので保存状態となっておりますが。
新製品のリリースが活発で、すぐに古いモデルが消え行く運命にあるLED電球において、現在もなお販売され続けるのは、それなりの需要があるからなのでしょう。
難点を上げるとするなら、少々お高く感じる点。イニシャルコストだけを比べてしまうと、どうしてもコストパフォーマンスが低く見えてしまいます。また、「暗いくせに安くないのかよ」という意識も働きがち。
電気代や電球の交換コストまでも含めたトータルコストでは、決して他の製品に劣るものではないのですが...。ただ、使いどころが難しいのも事実で、バシッと決まる場所があるならお勧めの品であります。
家電量販店やホームセンターではあまり見かけない製品なので、購入は通販がお勧めです。例えば楽天市場やAmazon.co.jp辺りがよろしいかもしれません。
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