テクスチャを愛でてみる
中でも特に気に入っているのがこちらの2点。どちらも素材として積層鋼(あるいはダマスカス鋼とも呼ばれる)が使用されているのが共通点です。
積層鋼は成分の異なる鋼材を重ねつつ鍛えたモノ。最後にエッチング処理することで模様が浮き出てきます。鋼材の重ね方によってある程度狙った模様を出すことができます。原理的には金太郎飴のそれに近いかも。
積層鋼はもちろんなのですが、このように素材の持つ美しい模様に惹かれる傾向があるらしく、例えばCFRP(こんなのとかこんなのとかちょっと違うけどこんなの)も結構好きだったりします。
で、話をナイフに戻しましょう。
こちらは"LONE WOLF"というメーカーのフォールディング(折りたたみ式)ナイフ。全開した場合でも130mmほどのコンパクトな製品です。
"Paul Poehlmann"という設計者が特許を持つユニークなロックシステムから、その名もズバリ"PAUL KNIFE"と呼ばれています。
昔はGERBERブランドとして販売されていましたが、現在はその権利を購入した"LONE WOLF"からリリースされております。
ブレードを開閉する際には、ヒンジ部分に用意されたポッチを押しながら行います。全開/全閉の際にはしっかりととロックが掛かるようになっており、ポッチを押さない限り不用意に閉じたり開いたりすることはありません。
こちらは限定版となっており、ブレードに積層鋼が使用されているほか、一部パーツに金メッキ処理が施されているのが一般モデルと異なる部分。
ちなみに、1/250とマーキングされておりますが、これは「250本製作された中の1本」という意味であって、最初の1本めという意味ではありません。つまりシリアルナンバーの類ではないと。
積層鋼を使用したモデルは高値であることが多いのですが、"LONE WOLF"はリーズナブルな製品をリリースするメーカーであり、限定版であっても比較的安価に入手することができます。
もちろん、それなりには値が張るので、買う際には随分と悩んだものです。最終的には「自分へのご褒美」という理由を付けて一線を超えてしまいました。
その割には、お菓子の袋を開けるためとか、角質化したカカトの皮を削り落とすためとか、マニアに知られたら怒られそうな用途で愛用しております。
そして、こちらは刃のないナイフ。いわゆるペーパーナイフであります。全長約190mm。メーカーは不明です。おそらく個人のカスタムナイフメーカーによる作品なのではないかと思われます。
知り合いが関の刃物まつりで入手したものを譲っていただきました。メーカー品にはない素朴な感じがGoodです。
こちらは純粋にペーパーナイフとしてしか使用できないので、それほど出番が多くはありませんが、いつもペン立てに置いてあり、たまに手にとってその感触を楽しんだりしております。
ペーパーナイフの方はどうあがいても同じモノは入手不可かと思われますが、"PAUL KNIFE"の方はまだ在庫を持つショップがあるようです。例えば楽天市場のこちらとか。
探せば、他のオンラインショップでもありそうな雰囲気なので、興味のある方はgoogle先生に聞いてみるのもよろしいかもしれません。
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