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MP3Gain(AACGain)を試してみる

2014年1月7日  2014年1月7日 
こちらがメイン画面(ファイル取り込み済み)
例えばリッピングしたCDなど、ワンセットのアルバムを聴く分には問題ないのですが、さまざまな曲をランダムに再生するような聴き方の場合に気になるのが曲によって異なる音量。

その設定が大き過ぎたり小さ過ぎたりすることが結構あり、いちいちボリュームを調整しなければなりません。

これまでは、音楽プレーヤーに搭載されたAGC(オートゲインコントロール)を使ってお茶を濁しておりました。それなりの効果はあるものの、やはり一部の曲では音量の違いが気になります。なので、本格的に対処してみることに。

そんな時に役立つのが"MP3Gain"。その名の通りMP3ファイルのゲイン(音量)を調整することができるWindows用のソフトです。動作的にはゲインが記録されたタグをいじるだけであり、データそのものには手を加えません。

デコード/エンコード処理が不要なため短時間で処理が完了し、音質劣化もありません。さらに、結果が気に入らなければ元に戻すこともできます。ただ、名前の通りMP3ファイルにしか効かないのが難点。

そこで今回は、"MP3Gain"の本体を改造してAAC(m4a)ファイルも扱えるようにした"AACGain"というソフトも用意しました。ということで、それらの使い方を簡単にご紹介。まずは基本となる"MP3Gain"インストールから。

"MP3Gain"はこちらのダウンロードページで入手できます。いくつか種類がありますが、拡張子がexeになっているのがインストーラ付きなので、特に理由がなければこちらを選ぶのがよろしいかと。

また、名称にfullが含まれるモノには、ソフトの動作に必要なVisualBasicのランタイムが同梱されます。VB6のランタイムがインストール済みでない場合にはfullバージョンを選択するのがよろしいかと思われます。

当方は安定版である"mp3gain-win-full-1_2_5.exe"を選択しました。これはインストーラ付きなので、ダウンロードしたexeファイルを起動するだけでインストールが開始されます。

JapaneseだけをチェックすればOK
インストール途中のオプション選択にて"Language files"内の"Japanese"を選択すれば、インストール後のソフト内でメニューの日本語化が行えます。

他のオプションは特に触る必要はないかと思われます。あとは流れに沿ってボタンをクリックしていけば"MP3Gain"のインストールは完了。引き続き"AACGain"のインストールへと進みます。

こちらのページから"AACGain v1.9"をダウンロードして、zip内に含まれている"aacgain.exe"を取り出します。これを"mp3gain.exe"にリネームして、"MP3Gain"がインストールされているフォルダに保存します。

オリジナルの"mp3gain.exe"が存在するのでアラートが表示されますが、そのまま上書きすればOK。これでMP3とAAC(.m4a)の両方が扱える"MP3Gain"になった訳であります。

なお、完全な日本語化を希望する場合には、こちらのページから"MP3Gain日本語化ファイル改Ver1.3.1"を、こちらのページのHelp file translationsにある"Japanese"をダウンロードし、各zip内に含まれる"Japanese.mp3gain.ini"と"MP3GainJapanese.chm"を"mp3gain.exe"と同じフォルダに保存します。

これでインストールは完了。続いて使い方など。

"MP3Gain"を起動し、メニュー/アイコンからファイル(またはフォルダ)を選択するか、ウィンドウ内のドラッグ&ドロップすれば処理対象となるファイルがリスト表示されます。本ページの冒頭にあるスクリーンショットがこの状態。

これらのファイルに対して処理を選択する訳ですが、本ソフトではトラック毎/アルバム毎にゲインを調整することができます。トラック毎というのは、各ファイルを目標音量に近づける形で補正する機能。今回はこちらを使用します。

そしてアルバム毎では、リストアップされたファイル群をひとつのアルバムとみなし、各曲のバランスを考慮しつつゲインを調整します。アルバム内で意図的に音量が調整されている場合、それを活かす形で補正されるため、リッピングしたCD単位での調整に適した機能です。

クリッピングがいっぱい
まずはメニューから"トラック分析"で現状をチェックします。赤字表示でクリッピング欄にYesと表示されたファイルが見えておりますが、これはすでにクリッピング(音量設定によるひずみやノイズ)が発生している可能性を示唆しております。

なお、分析で判明したクリッピングはゲインの補正により解消されるので、気に病む必要はありません。

また、トラックゲイン蘭には目標音量に対する増減値が記載されております。実際の処理ではこの数値で補正が実施されることとなります。

この段階で目標音量を変更することもできます。目標音量を上げるとトラックゲインの値も比例して増減し、場合によってはクリップ(トラック)欄にYesが表示される場合があります。

これは、その目標音量で補正をかけるとクリッピングが発生することを示唆しています。明らかに目標音量を上げすぎと思われるので、クリップ(トラック)蘭にYesが表示されないレベルまで下げます。

実際にゲイン調整を実施するには、"ゲインの変更"メニューから"トラックゲインの適用"を選択します。進行状況はウィンドウ下部のプログレスバーに表示されるので、終了予定の目安になるかと。

処理後にはスッキリ画面に
処理後はこちらのスクリーンショットのようにキレイな画面になります。実際に音楽プレーヤーで再生してみても、音量のバラ付きが無くなったのが確認できます。

補正した音楽ファイルですが、WindowsはもちろんAndroidの音楽プレーヤーでも問題なく使用可能。なお、一部タグを正しく扱わない音楽プレーヤーでは、曲名などが正しく表示されないこともあるのだとか。

少々の注意は必要ですが、使い方も簡単で、その効果は絶大。あとは新規にファイルを追加する際、追加分のみにゲイン調整を施すだけなので運用にも手間がかかりません。音量設定のバラつきが気になっているユーザにはお勧めのソフトであります。



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