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根付をスマートフォンで使ってみる

2014年1月15日  2014年1月15日 
なかなかにキュートであります
一位一刀彫によるふくら雀の根付を買ってみました。何やら暗号めいた単語が続いておりますので、まずはその解説から。

"一位"というのは一等賞という意味ではありません。イチイ科イチイ属の常緑高木のこと。木目が美しく加工もしやすいため、家具や工芸品、鉛筆などによく使用される木材であります。

"一刀彫"というのは彫り物のことで、"根付"というのがこのアイテムの名称。江戸時代から存在しており、煙草入れや印籠などの小物に装着し、帯の裏を通してから手前にペロンと下げることで、容易な着脱と不用意な脱落を防止するアイテムであります。

"ふくら雀"というはモチーフの名称。寒い季節に全身の羽毛を脹らませている雀を示しています。実際、冬場の雀はコロコロしてかわいいフォルムになっているので、機会があったらじっくりと観察してみることをお勧めします。

要するに古式ゆかしきストラップということですな。もちろん、スマートフォンに装着するために用意したアイテムであります。

横から見た様子
これまでは、わりと実用性の高いリングストラップを使用していたのですが、リングに指を通して使用することも少なく「だったらもう少しアクセサリ寄りでもいいかな?」という気がしておりました。

というのが表向きの理由。単純にかわいかったので買ってみた、というのが本音だったりします。で、実際の製品ですが、これがなかなかに個性的。

良く言えば手作り感あふれる逸品。悪く言えばフォルムが歪んだハズレ品。食玩ですら驚くほどのクオリティを持つ最近のフィギュア的造形を期待すると大きく落胆してしまうことでしょう。

とはいえ、正真正銘の手作りであり、世界にただひとつのアイテムであることは確か。そして、期待通りにかわいかったので、これはこれで良しとします。

そう思って眺めてみると、小さいながらも力強さを感じさせる彫り跡や、単純化しつつも特徴を活かしたデフォルメなど、味わい深いモノがあります。

付属のヒモもトラディショナルな雰囲気がいい感じ。当初ヒモには鈴が付いていたのですが、さすがに耳元でチリチリ鳴られるのは勘弁願いたいので、これは除去してあります。

後ろ姿もキュートです
ということで、実際に装着してみたのがこちらの写真。紐の長さは、装着時で約9cmといった感じとなっております。

スマートフォンへの装着ということで、根付のオリジナルな使用法はしませんが、カバンやポケットから引っ張り出すためのきっかけにしたり、指にはさんで落下予防的に使ったりと、けっこう便利であります。

なにより、木製品なのでスマートフォンを傷付ける可能性が少なく、安心して使用することができます。逆に、根付本体は傷つきやすいとも言える訳ですが。

なお、"ふくら雀"というのは根付でも比較的ポピュラーなモチーフであり、彫師によってさまざまなデザインやフォルムのモノが存在します。

今回は通販での入手だったため選択肢はありませんでしたが、産地(高山市/飛騨市/下呂市)の辺りにはさまざまなお店があり、それぞれに個性的なアイテムを見つけることができるでしょう。

飛騨の辺りに出かけた際には、一刀彫のお店を巡ってみるのも良い観光になりそうです。もっとお手軽に雰囲気だけ味わいたいという向きには、今回利用したお店(飛騨高山おみやげ処 三川屋)をチェックしてみるのもよろしいかと思われます。



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