QE-CV201を試してみる
NiMH(ニッケル水素充電池)をQiで充電できるキャリングケースです。充電器と呼ばないのはこれ自体タダの入れ物でしかなく、充電機能はQiに依存するため。
興味の主軸となっていたのは「果たしてこれは便利なのか?」という疑念。原理や使い方は非常に良くわかるのですが、その利便性が今ひとつピンときません。考えてもわからないのでとりあえず使ってみることに。
実際にモノを見て感じたのはサイズの小ささでした。単3型電池を2つ並べた容積よりも一回り大きい程度となっております。中に入っているのがコイルと単純な回路だけなのでここまでコンパクトにできるのでしょう。
筐体は樹脂製ですが、デザインも製造もしっかりしておりチープ感はありません。では高級感があるのかと言われると、それも微妙な線ではあります。
充電できるのは単3電池と単4電池の2種類のみ。2本セットだけでなく1本のみでも充電できますが、単3電池と単4電池の混在は不可となっております。
大きく開くフタを開けると電池の収納場所があり、プラス極側にあるアジャスターを倒すことで小さめの単4電池に対応します。こちらの写真が単4電池を収めた状態。
動作確認用の緑LEDも内側に設置されております。フタの素材には半透明の樹脂が使用されており、フタを閉めた状態でもLEDの光を確認することができます。
本ページ冒頭の写真が充電中の様子となっております。LEDは点灯しているのですが、露出の関係で少々わかりづらいかも。実際はハッキリと確認できます。ちなみに、充電中はLEDが点灯し、完了すると消灯します。以上が製品の概要。
で、実際に使ってみた感想ですが...実に微妙な感じ。少なくとも「こりゃ便利」という感想は出てきません。事を明確にするため、普段使用しているUSBタイプの充電器FSC322FXと比較してみます。
FSC322FXの場合、(1)消耗した電池をセットする。(2)USBケーブルを接続する。(3)USB-ACアダプタを接続する。(4)充電が完了したらUSBケーブルを外す。(5)USB-ACアダプタを外す。(6)電池を取り出す。といった感じとなります。
一方、"QE-CV201"の場合、(1)消耗した電池をセットする。(2)本体をQi充電器に乗せる。(3)充電が完了したら本体をQi充電器から下ろす。(4)電池を取り出す。と言った感じ。
こう書くと"QE-CV201"の方が手順が少なくなる訳ですが、ウチでは使用時のみQi充電器に通電するようにしているため、USBケーブルの着脱ならびにUSB-ACアダプタの着脱という4つの作業がプラスされることになります。
すなわち全8工程となり、FSC322FX(全6工程)の方がお手軽ということになります。これこそが"QE-CV201"の利便性を享受できない最大の理由でした。逆に、Qi充電器が常にスタンバイ状態であれば便利に使えることでしょう。
充電中の消費電力はこんな感じとなっております。Qiによる損失を差し引いても急速充電が行われている様子。カタログスペックでは、約3時間で単3電池(1950mAh)×2本の充電が完了するようです。
充電器のスペックとしては、ごく普通な感じ。なので、Qi充電器の運用方法が本製品を選択するか否かのカギとなります。
そんな"QE-CV201"ですが、在庫限定ということなので、興味があるのなら早めの決断が吉です。また、ほぼ同じスペックでeneloopが付属するSANYOブランドの"N-WL01S"もありますが、こちらも生産終了なので要注意。
いずれも、市場には流通しているようなので、今のところ入手は可能な雰囲気です。例えば楽天市場ではこんな感じ、Amazon.co.jpではこんな感じとなっております。
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