リチウムイオン充電器について考えてみる
それは、CR2032とサイズ互換のリチウムイオン充電池"LIR2032"を使用するという案。これに合わせて必要となる素材の一部はオーダー済みだったのですが、紆余曲折あり今回は見送りとなりました。
このままお蔵入りしてしまうのも寂しい気がするので、この場で簡単にご紹介しようかと。"LIR2032"を使用するためには充電器が必要となる訳ですが、自分で組むと結構安上がりだったりします。
それは、充電用ICである"TP4056"(と周辺パーツ)が実装された状態の基板が安価で販売されているため。上記写真のアイテムです。これを利用すれば専門知識を必要とせず、DIY感覚で充電器の製作が可能。しかも、USB電源が使えるのでいろいろと便利です。
ただし、充電電流を"LIR2032"に合わせるためのカスタマイズが必要となり、それなりのハンダ付けスキルが求められます。
"TP4056"の場合、2番ピンに接続する抵抗器の値によって充電電流が決まるので、すでに実装済みのチップ抵抗を撤去し、新たなチップ抵抗を付け直すという作業をします。
抵抗値を求める計算式は"TP4056"のデータシートに記載されているのですが、その辺の説明は割愛させていただきます。
いろいろすっ飛ばして結果だけを書くと、今回の場合では33KΩのチップ抵抗に載せ替えれば、"LIR2032"の定格に近い約36mAで充電することができます。ちなみにネタ元はこちら。
チップ抵抗の入手が少々面倒かもしれませんが、共立エレショップやマルツオンライン辺りなら大丈夫そう。なお、今回入手した基板では1608(0603)サイズのチップ抵抗が使用されておりました。
チップ抵抗の入手と換装がクリアできれば、もう完成したも同然。あとは電池ボックスとつなげるだけです。
当方では、こんな電池ボックスを入手してみました。基板に実装するタイプとなっており、本来はArduinoでの利用が想定されている様子。充電機用の電池ボックスとしては無意味ですが、ON/OFFスイッチが付いていたりします。
充電基板と電池ボックスはいずれもAliExpressで購入しました。該当するチップ抵抗も売られているので、ほぼすべての素材を集めることもできます。まぁそれなりに時間はかかりますが。
トータルでも$5(USD)は超えないハズなので、完成品の"LIR2032"充電器を購入するより安価となります。中身がブラックボックスの怪しい充電器よりは信頼できそうだし、何より工作感が楽しめます。
若干の危険物でもあるリチウムイオン充電池を扱うため、積極的にオススメする訳にはいきませんが、電子工作好きには良いオモチャになりそう。
なお、"TP4056"が乗った充電基板に関しては国内でも流通しており、電子パーツショップはもちろん、Amazon.co.jp辺りでも扱われているようです。
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