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USB Type-C to micro Bな変換ケーブルを試してみる

2017年2月27日  2017年2月27日 
USB Type-Cとmicro Bな構成
USB Type-C搭載デバイスが導入される見込みとなったので、いろいろと関連アイテムを物色している今日このごろ。

まずは、USB Type-C(オス)とUSB micro B(メス)を備えた変換ケーブルを購入してみました。モノはaxxbizの"CableBiz-C005"という製品。製造は中国ですが、米国のメーカーであるようです。

その用途は、USB Type-C搭載デバイスをウチにある従来のUSB micro Bな環境で充電するため。原則としてUSB Type-C搭載デバイスはネイティブな充電方式での運用を考えておりますが、USB micro Bな充電ケーブルしか使えないシーンも考慮してみた次第で。

よくあるコネクタ形状の変換アダプタでも良いのですが、このタイプはUSB Type-Cポートにかかる負荷が高く、取り回しもよろしくないことからケーブルタイプを選んでみました。

この手のアイテムはAliExpress辺りで安く購入するのが個人的な定番ですが、今回はちと事情が特殊なこともあり、普通にAmazon.co.jpを利用しました。

その特殊な事情というのは、USB Type-C規格に課せられたルール。USB2.0以下のレガシーな環境に接続する可能性がある場合、最大電流は1.5Aと決められております。こうしたケーブルの素性を決定するのがUSB Type-Cコネクタに搭載されたプルアップ抵抗。

その抵抗値によりデバイスがケーブルの素性を理解し、最大電流の制限が可能になる、という仕組みです。今回の品は片側のコネクタがUSB micro B(メス)なので、USB Type-Cコネクタには56kΩのプルアップ抵抗が搭載されます。で、電流も1.5Aが上限になると。

また、両端がUSB Type-Cなケーブルには10kΩのプルアップ抵抗が搭載されており、フルスペックとなる3Aでの充電を許可することになります。

さらに、両端がUSB Type-Cなケーブルでも何らかの事情で電流値を制限したい場合、22kΩのプルアップ抵抗を搭載することで最大電流を1.5Aに抑えることができます。

これらのルールを無視したケーブルを使用すると、規格を越える無茶な電流が流れる可能性があり、最悪の場合ケーブルやデバイスに深刻なダメージを与えたりすることも。

そんなこんなで、56kΩのプルアップ抵抗を搭載していることが明記された"CableBiz-C005"を選んだのでありました。

これで抵抗値を読み取ります
別に疑う訳ではないのですが、今後のためにもUSB Type-Cのプルアップ抵抗を読み取れる仕組みが必要であると考え、こんなアイテムも用意してみました。

USB Type-Cの各端子が基板上に引き出されているのでテスト的な用途には最適。予備ハンダ付きのランドも用意されており、いろいろと便利に使えます。

プルアップ抵抗の値はUSB Type-CのVbusとCCから読み出しが可能。なので、それぞれに対応するランドに銅線を設置すれば準備は完了です。

使い方は簡単で、USB Type-Cケーブルを基板上のコネクタに挿入して、テスターで抵抗値を読み取るだけ。例えば今回購入した"CableBiz-C005"では、きちんと56kΩとなりました。

基板付きのコネクタを用意したり、ハンダ付けしたり、テスターを用意したりとそれなりに面倒な訳ですが、この手の作業が好きな方には割りと楽しめるかも。特に素性が不明確でアヤシイ製品が好きな方には必携です。

そうでない方には、プルアップ抵抗の実装(とその値)が明記された製品、あるいはUSB-IFの認証ロゴを取得した製品を選ぶのがよろしいかもしれません。

なお、上記写真の基板付きコネクタはAliExpressで購入しましたが、楽天市場では同等の機能を持つサンハヤトの製品が購入できたりするようです。



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