[Mi A1] Low-level Backupを試してみる
プログラムの実態はWindows用のスクリプトと実行ファイルになっております。なので、動作にはWindows PCが必須。
パーティションのバックアップとしては、カスタムリカバリであるTWRPのバックアップが有名ですが、保存できるのは主要なパーティションのみ。原則としてユーザが触る必要のないパーティションは無視する訳です。
とは言え、何が起こるかわからないのがこの世の常。すべてのパーティションをバックアップしておけば、万一Mi A1がブリックした場合でも復帰の可能性が残されます。もっとも、分解してテストポイントをショートさせる必要があるため、かなり難易度の高い作業となりますが。
プログラムを使用するための前提条件として、Mi A1のブートローダがアンロック状態であること、PCではfastbootコマンドが使用可能な状態にあること。の2点が必須となります。
特別なインストール作業は必要なく、上記スレッドにて公開されているgithubのリンクをたどってzipとしてダウンロードし、PCのローカルディスク上の適当な場所に展開するだけでOK。
ここからは使い方など。Mi A1のブートローダを起動し、PCとUSBケーブルで接続してからWindowsのコマンドプロンプトなどで以下のコマンドを実行します。
fastboot oem edlすると、コマンドプロンプトの画面にはエラー(FAILD)が表示され、Mi A1は画面が真っ暗になり、インジケータ(LED)のみが点滅するだけの状態となります。これが通常の状態なのでご安心を。
ほどなくドライバが自動的にインストールされるので、完了後にWindowsのデバイスマネージャの"ポート"にデバイス名が表示されたのを確認します。例えばこんな感じ。
最後に、デバイスマネージャ内のデバイス名の後ろに表示されるポート番号(COM)をチェックし、先にダウンロードしたプログラムのフォルダ内にある"config.ini"のポート番号の記述を書き換えて保存すれば準備は完了。
実行時には"BackupRestoreTool.cmd"を開きます。画面にはメニューが表示されますが、バックアップの前には"1"を選んで、対象を選択する必要があります。
現在(2018/05/18)用意されているのは、全パーティションのバックアップ、システムとユーザデータを除く全パーティションのバックアップ、そしてPersistのみバックアップの3種類。
対象を選択するとメニュー画面に戻るので、バックアップを実行するため"2"を選択します。続いて、保存先のフォルダ名を入力すればバックアップがスタート。
バックアップファイルは非圧縮のイメージとなっており、PCにはMi A1のストレージとほぼ同等の空きディスク容量が必要となります。また、すべてのパーティションをバックアップする場合、それなりの時間がかかる点にはご注意を。ちなみに32GB版のMi A1で約30分でした。
バックアップが完了したらプログラムを閉じ、Mi A1をUSBポートから外してから電源の長押しでリセットすれば通常どおり起動します。
次回以降のバックアップに関しては、コマンドプロンプトにて"fastboot oem edl"を入力してから"BackupRestoreTool.cmd"を起動すればOK。特別な事情がない限りドライバのインストールや"config.ini"の書き換えは不要です。
ビジュアル的には少々さびしいインターフェースですが、直接コマンドを入力するよりは全然お手軽。また、バックアップファイルはPCに保存されるため管理がラクで、Mi A1のストレージを圧縮することもありません。
さすがに怖いのでリストアに関しては未検証ですが、深刻なトラブルが発生した場合には役立ってくれることでしょう。
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