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[MiA1] CA(キャリアアグリゲーション)を有効化してみる

2019年2月27日  2019年2月27日 
アンテナピクトのところにLET+表記
モバイル通信において複数の異なるバンドをまとめて擬似的に1本の回線として使用するCA。データ転送の並列化により通信速度を向上させる技術です。

例えば、B1とB19を使用するCAの場合、それぞれの最高速度は112.5Mbpsであるため、112.5Mbps+112.5Mbps=225Mbpsの通信速度を出せることになります。もちろん、これは仕様上の話であり、いつでもどこでもその速度が出る訳ではありません。

当方が現在使用しているXiaomiのMiA1はCA非対応なのですが、モデムの設定をいじることでCAを有効化することができる...らしい投稿をxdaにて見かけました。ので、早速試してみることに。

まずは当方のMiA1の現在の環境ですが、ブートローダはアンロック済みで、OSにはLineageOS 15.1をインストールしています。SIMはdocomo系の楽天モバイル。

モデムの設定変更にはQXDMを使用しますが、ライセンス的にマズそうな感じになっており、詳細や注意事項に関しては割愛します。情報が必要な方はGoogleで検索するなどしてくだされ。

作業内容としては上記xdaのリンクを参照していただくとして、ここではポイントだけかいつまんでご紹介します。まずはdiagnostic modeへの入り方から。

上記xdaの投稿ではダイヤルコマンドを使用する方法が記述されておりますが、当方の場合これではダメでした。が、adb shellからコマンドを発行する方法なら問題ナシ。この辺(とQXDMの使い方)に関してはこちらのページが参考になるかと。

続いては、設定の変更場所と入力値に関して。MiA1でdocomo系SIMを使用している場合、利用可能なLTEのバンドはB1とB3だけとなります。なので、CAとして使える組み合わせもB1+B3の一択。この組み合わせのIDは"5"で、これがQXDMのINPUTにて指定する値となります。

あとは、QXDMのNV Browserにて#70975を探してINPUTの値を"0"→"5"に、同様に#70977のINPUTを"0"→"5"に変更するだけ。これでCAが有効になるハズです。で、実際にそうなったのが冒頭のスクリーンショット。

アンテナピクトの上に"LTE+"という表記が付いておりますが、非CAの場合には単に"LTE"と表示されるだけであり、CAが有効になっていることを示しているのだろうと思われます。

喜び勇んでベンチマークアプリによる回線速度チェックを実施してみたのですが...何度やっても誤差レベルの違いしかありません。

ほんの一瞬だけつながるのですが...
そこで、接続バンドや回線の状況をチェックすることができるアプリ"Network Signal Guru"(要root)を使ってみることに。

すると、どうにもおかしな挙動が見られました。2つ目のキャリア(バンド)を掴んでは離す、という動作を繰り返すのみで安定して接続できない様子。

部屋の中で環境が悪かったのかと思い、いくつか電波状況の良さそうな場所に出向いてみたのですが変化は見られず。結果として、(今の所)当方の環境ではCAが機能しない、という結論に至りました。

Webの情報によると楽天モバイルでのCA利用は問題ないらしく、原因は端末あるいはシステム側にありそう。が、それを特定するには至りませんでした。xdaの投稿では問題なく動いているらしく、環境によっては何も問題がないのかもしれません。

しばらく様子見でこのまま使おうと思ったのですが、GPSが不安定になるという症状が発生したため、とりあえずモデムの設定を戻しました。因果関係は不明であるものの、この措置によってGPSの症状も改善されたため、何らかの影響があったのは間違いなさそう。

機種としてはCA非対応でも、SoC(のモデム)がCAをサポートしているのなら有効化できる可能性がある。それがわかっただけでも収穫でした。内容的にはシンプルな話なので他の端末でも応用できそう。

とは言え、もうしばらくはこのMiA1を使い続けるつもりなので、ヒマを見てもう少し追試してみようかと思う今日このごろでありました。あと一歩のところまではたどり着いたハズですので。

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