USB CABLE CHECKER2を試してみる
ビット・トレード・ワンの"CABLE CHECKER 2"を買ってみました。上記写真がその現物。これがナニモノかと言うと、USBケーブルの結線状況を可視化してくれるツールです。
「すべてのPC/スマホユーザーに必携」ってなシロモノではありませんが、あるとそれなりに便利なアイテムだったりします。
何ができるの?
一般的に使われることの多い、片方にUSB Type-C/Aコネクタを、もう片方にUSB Type-C/miniB/microBコネクタを備えたUSBケーブルにて、以下の項目をチェックできます。
- ケーブル抵抗値(VBUS+GNDの合計値)※コネクタの接触抵抗を含む
- 内部ワイヤの結線状況
- プルアップ/プルダウン抵抗(とE-Maker)の有無
- プラグのシェルがGNDに接続しているか?
抵抗値や抵抗器などの状態はOLEDディスプレイで、結線の状況は緑色LEDで、それぞれ示されます。
LEDインジケータは、下部に並ぶ4つがUSB2.0向けの、および上部に並ぶ11個がUSB3.2向けのチェック用となっております。
使い方はカンタン。本体のスイッチをONにして、チェックしたいケーブルを対応するポートに接続するだけ。
LED郡の下4つ(VBUS/D-/D+/GND)が点灯すれば、それはUSB2.0相当のケーブルとなります。この4項目はUSBの基本であり、どのようなケーブルであってもLEDは全点灯が基本。
もし、4つの内いずれかが消灯している場合、ワイヤの断線か接触不良が疑われます。
また、ケーブルがUSB3.2相当の結線であった場合、上部のLEDも点灯します。こちらは、消灯であったとしても不具合とは限りません。コストダウンなどにより、意図的に結線していない場合があるためです。
という訳で、実際のサンプルを見てみましょう。
サンプルケース1
手元にあった"いかにも"な安っぽいUSB Type-Cケーブルを接続してみました。何かのデバイスのオマケとして付いてきたケーブル...だったハズ。
写真では少し見づらいですが、OLEDディスプレイにはケーブル抵抗値が178mΩであること、AとBの両方のシェルがGNDに落ちていることが表示されています。
USB規格においては、両端がUSB Type-CコネクタのケーブルはシェルとGNDの接続が定められています。この点では合格。
LEDインジケータの方は、USB2.0の4つとUSB3.2のCCが点灯しています。下側の4つが全点灯するのは、USB2.0として問題のない結線であることを示しています。
USB3.2部分のCCが点灯しているのは、両端がUSB Type-Cコネクタのケーブルにおいて、ホストとデバイスが通信するために必要であるため。正しい結線です。
まとめると、仕様的にはUSB2.0相当なUSB Type-Cケーブルであることがわかります。
サンプルケース2
こちらは、DP alt modeを試したくて新たに購入したUSB Type-Cケーブル。写真はOLEDディスプレイおよびLEDインジケータの部分を拡大してみました。
OLEDディスプレイには、ケーブルの抵抗値が123mΩであること、プラグ内のCC-VCONN間に1kオームのプルダウン抵抗がある(E-Maker内蔵である)こと、およびAB両方のシェルがGNDに接続していることが表示されています。
LEDインジケータは安心の全点灯。SBU1とSBU2も点灯しており、映像伝送(DP alt mode)対応であることを示しています。
まとめると、仕様的にはUSB3.2の要件を満たしており、機能的には全部入りのケーブルであることがわかります。
まとめ
USBケーブルの素性がわかって嬉しいマニアはもちろん、「DP alt modeが使えるケーブルってどれだっけ?」や「USB3.2の高速データ転送がOKなのはどれだっけ?」みたいな捜し物にも便利なアイテムです。
また、USBケーブルの断線や接触不良もサクッと判別できるため、USB関連のトラブルシューティングや断捨離にも役立ちます。
電源にはコイン型電池(CR2032)を使用するため別途電源を必要とせず、コンパクトで持ち運びにも便利。携帯用ツールとしても優れています。
肝心の価格的なところですが、Amazon.co.jpならこんな感じ、楽天市場ならこんな感じとなっております。
個人的には、買って良かったと思えるアイテムでした。本稿が何かの参考になりますれば幸いです。
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