PowerIQなUSB-ACアダプタを試してみる
専用品ということで、内部でUSBのデータ線が短絡しており、対象となるデバイスが急速充電に対応していることを前提として動作します。けれども、他のデバイスの充電にも(自己責任において)使用は可能。
あくまで充電対象が要求する電力に見合った電流しか流れないためです。すなわち、急速充電に対応したデバイスでもそうでないデバイスでも、それなりに充電できるという次第。ただし、急速充電の仕様が異なるiOSデバイスは除きます。
また、充電専用ケーブルを使ったり特殊なアダプタをかましたりする必要がないのもお手軽ポイントです。不満があるとすれば、1ポート仕様であることぐらい。
ということで、使い勝手としては現状を維持できそうな多ポートタイプのUSB-ACアダプタを探してみることに。ところが、そうした仕様の製品がなかなか見つかりません。USBのデータ線が短絡していることをスペックとして明記する製品は皆無であるためです。
そこで目を付けたのがAnkerという周辺機器メーカーの"PowerIQ"という技術。なんでも、充電ポートに接続された機器を自動的に検知して最適な電流を送ってくれるのだとか。同社のさまざまな製品に搭載されているようです。
USB-ACアダプタとして日本で購入可能なのは、5ポート版(最大出力40W)と2ポート版(最大出力20W)の2タイプ。
けれども、5ポート版の方は少々オーバースペックのため当方のニーズには合いません。ということで小柄な2ポート版の"Anker 20W Dual-Port USB Wall Charger"をチョイスしてみました。
サイズ的には2012年版Nexus7の専用品よりもほんの少し大きい程度で、十分にコンパクトであると言えそうです。ただ、本体の長辺に対するACプラグの向きが異なるため、現在使用中のACタップだと少々使い勝手が悪そうな感じも。
さっそく試すべくUSB電圧・電流計をセットしようとして気付いたのですが、USBポートの天地が逆さまです。本体のひとつの面には、型番や仕様、認証マークがプリントされており、どう見てもこれが底面。
これを基準として正立した状態でポート直結タイプのUSB電圧・電流計を接続すると、ディスプレイが地面に向いてしまいます。特に壁面コンセントに直結する場合、天地を逆にしてコンセントに挿し込むなどの工夫が必要に。何らかの意味があるのかもしれませんが、この仕様はいただけません。
もっとも、それはUSB電圧・電流計を使用する場合に限った話であり、通常の利用には問題ない訳ですが...。
気を取り直して、実際に使用してみました。モバイルバッテリとWindowsタブレットを充電してみたのがコチラの図。よく見ると、本体の底面がコチラ向きなのを確認できるかと。
7.2W+6.6W=13.8Wとなかなかの出力ですが、20WまでOKなのでまだまだ余裕です。本体の発熱もそれほどなく、触って暖かく感じる程度。
さらに、Androidスマートフォン2機種にて、データ転送に対応した一般的なUSBケーブルを使っての急速充電も確認できました。ただ、ウチの2012年版Nexus7では、普通のUSBケーブルを使う限り450mA程度しか流れません。
そのままの状態でUSB-ACアダプタを純正品、または充電専用ケーブルに替えると急速充電が開始されるので、どうやら相性が悪い様子。PowerIQも万能ではないということなのでしょう。
耐久性に関しては未知数なのですが、保証が18か月もあるので安心して良さそう。また、驚くほど安い訳ではありませんが、コストパフォーマンスとしては上々な感じであります。
完璧という訳ではありませんが、良質なプロダクトであることは確か。そんな感じの"Anker 20W Dual-Port USB Wall Charger"ですが、通販でのお求めなら直販ショップが運営されている楽天市場またはAmazon.co.jp辺りを利用するのがよろしいかと思われます。
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