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SONY版nasneのHDDを換装してみる(別方式)

2022年8月11日  2022年8月11日 
HDD換装再び

今更ながらにnasneの便利さに感激したりしている今日このごろ。ただ、さまざまなデバイスから手軽に録画予約できるようになった関係上、誰が希望した番組なのか分からず、予約/録画を削除する際の判断に困る、なんて問題も発生しつつあります。

という訳で、もう1台nasneを導入して2台体制で運用することに。自分専用と共有用とでハードウェア的に役割りを分離する作戦です。

そんな訳で、サクッとジャンクnasne(もちろんSONY版)を入手しました。確定ではありませんが、この手のnasneはHDD故障が原因のほとんどであり、HDDの換装により正常動作する可能性が高くなっております。

で、換装用のHDDには前回と同様"MQ04ABD200"をチョイスしました。特別に良い品、ということではなく、普通に流通しており購入しやすいモデルである、というのが選択の理由です。

実は、上記HDDの前に2.5インチで3TBな"MQ04ABB300"を試してみたのですが、nasneのシステムがGPTに非対応らしく起動しませんでした。うーむ残念。

バージョン1.0のファームウェアさえあればOKなHDD換装

前回はオリジナルHDDが生きている状態nasneを使ったので、パーティションをまるっとコピーする方式でHDDを換装することができました。が、今回はHDDが使用不可な状態であるため、この方法は使えません。

それは、nasneの基板とHDDは紐付けされており、オリジナルのHDD以外は異物として弾かれてしまうため。この問題をクリアできるのが、ファームウェア1.0のリカバリ機能を使ったHDD換装です。

具体的な方法は、以下のサイトを参照するのがよろしいかと。わかりやすく簡素にまとめられております。

SONY 版 nasne の HDD 交換・換装https://note.com/chiyoz/n/n7f1b752cc504

アライメントを意識したパーティション操作

基本的には上記サイトの手順で問題なくHDDを換装できるのですが、より良い環境を目指すならディスクのアライメントに気を配るのがポイント。

具体的にはfdiskによるパーティション分けの操作(というか入力する値)が異なります。当方の環境では最終的に3つのパーティションが以下のような感じとなりました。

 
デバイス   起動 開始位置   最後から     セクタ サイズ Id タイプ
/dev/sdb1  *      262144     786431     524288   256M 83 Linux
/dev/sdb2        1048576    3145727    2097152     1G 83 Linux
/dev/sdb3        4194304 3896508415 3892314112   1.8T 83 Linux
 

ここでは対象ディスクが"sdb"になっておりますが、状況により異なる場合があります。

換装用のHDDに"MQ04ABD200"を使うなら、fdiskコマンド操作時のパーティションの1と2の値はまるっきりそのままでOK。また、パーティション3の開始セクタの値もコピペで行けます。

ただし、パーティション3の最終セクタの値だけは計算で求めます。fdiskで示された既定値を開始セクタである"4194304"で割り、その答えを整数化(小数点以下切り捨て)した値に"4194304"を掛けて"1"を引いたモノが答え。これを最終セクタの値として入力します。

正しくパーティションが切れたかどうか確認するには、パーティションのセクタ数を開始セクタの値で割り算し、余りが出ずに割り切れればOK。

あとは各パーティションをフォーマットします。コマンドは以下のとおり。

パーティション1

# mkfs.ext3 -L sys1 /dev/sdb1

パーティション2

# mkfs.ext3 -L sys2 /dev/sdb2

パーティション3

# mkfs.xfs -f -m crc=0 -d agcount=8 -i size=256,attr=2,projid32bit=0 -L user -n ftype=0 -s size=4096 /dev/sdb3

ファームウェアのパーミッションを整える

あとは、参考サイトのとおり、"sys1"にファイルやディレクトリを配置します。"ls -lR"などしてパーミッションの状態を確認しましょう。

コピーした2つの"00550066.dlm"のパーミッションが"-rwxr--r--"と異なる場合、chmodコマンドにて修正します。

# chmod 744 00550066.dlm

あとは電源を接続して待つだけ

"sys1"の配置が完了したら、nasneの基板にHDDを実装して電源を接続します。しばらく待って電源(緑色)とRECおよびIPステータス(いずれも橙色)の各LEDがビカビカと点滅を始めたらACアダプタのコネクタを抜いて電源を落とします。

これで、HDDの換装は完了。再び電源を接続すれば、nasneが正常に起動するハズ。ちなみに、ファームウェアのバージョンは1.0になっております。なので、nasne HOMEにて最新のファームウェアにアップデートしておきます。

前回と今回、2つの方法でnasneのHDDを換装しましたが、いずれも問題なく動作しております。先人の知見に感謝しつつ、本記事が後に続く誰かの助けになれば幸いです。


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