EasyCapを試してみる
見ての通り、本体からは4本のケーブルが伸びており、それぞれコンポジットビデオ、Sビデオ、音声R/Lの入力用となっております。
ソース側の機器は、コンポジットビデオまたはSビデオを出力できるなら何でもOK。ビデオデッキ、ビデオカメラ、ゲーム機などさまざまなデバイスが使用可能です。画質はぐっと落ちますが、アナログ変換機能を持つ地デジチューナーに接続して録画したりすることもできます。
なかなかに素敵なアイテムではありますが、この製品には山ほどニセモノがあり、日本で入手できるのはほとんどニセモノなのだとか。
しかも、使用チップなどを忠実にコピーしたタイプから、筐体が異なるタイプ。さらに、筐体とできることだけが一緒で中身はまったく異なるタイプまで、さまざまなモノが存在するそうな。
この辺の詳細は、こちらのサイトをご覧頂きたく。執念すら感じられる濃いレポートを読むことができます。"EasyCap"に興味があるなら、目を通しておいても損はありません。
価格も手頃で、海外通販を利用すれば800円程度で購入できたりします。最近では日本で買ってもさほど変わらず、圧倒的に早く入手できるので今回はAmazon.co.jpを利用しました。
こちらの情報によると、青い筐体の"EasyCap"ならハズレが少ない(かもしれない)とのこと。そこで、青色筐体のこちら
ここで言うハズレというは、サウンドチップが省略されたタイプ、およびチップ構成がオリジナルと異なるタイプのこと。個人的なカテゴライズであります。
モノが届きましたので、早速分解して中身をチェックします。表面(LEDインジケータ側)に乗っていたのはSyntek STK1160とSilan SC8113。そして裏面にはrealtek ALC655が乗っておりました。
このチップ構成は、いわゆるオリジナルの"EasyCap"を忠実にコピーしたタイプ。個人的には当たりと思えるでした。
中身のチェックが終わったら、次は実際に使用してみます。製品に付属してきたディスクは紫色のタイプで、ビデオキャプチャソフトにはUlead VideoStudio 10 SEが収められておりました。他にソフトを持っていないので、これをインストールしてみることに。
ところが、ディスクの読み込みがうまくいかないらしく、激しいシーク音が鳴りまくり。USB接続型のDVDドライブも試してみたのですが、改善が見られません。最終的にはインストールできたものの、通常では考えられないほど時間がかかりました。
やっと"EasyCap"を試すことができます。ソース側の機器には、ちょうど友人にプレゼントする予定でメンテナンスしていたWiiを利用。接続はWiiの標準添付品であるコンポジットビデオケーブルを使用しました。
ハード側をセットアップしてソフトを起動、キャプチャを選択するとWiiのメニュー画面が表示されました。が、音が出ません。何をやってもダメ。ソースをPC内蔵のWebカメラにしてみましたが状況は変わらず。
録画するとちゃんと音声も記録されるので、ハード的には問題ないと思われます。どうあがいてもウチの環境では音声モニタが不可能なのでしょう。
ちなみに、こちらがUlead VideoStudio 10 SEの画面。初心者向けに用意されている"おまかせモード"のウィンドウです。通常の画面よりも選択肢が少なく、操作が簡素化されたモードであります。
オーバーレイの関係でスクリーンショットが取れなかったので、この画像は静止画キャプチャしたデータを表示しているシーンとなっております。
とりあえずWiiの画面を録画してみたものの、何の面白みもないうえ、もともとSD画質のWiiでは映像の良し悪しを判別できません。そこで、BDレコーダーのアナログ出力を利用して地デジ放送を記録してみることに。
実践的にMPEG2でリアルタイムエンコードをかけたのですが、負荷的にはそれほどでもなく、最近のPCなら余裕でしょう。肝心の画質ですが、ビットレートを高めにすると鑑賞に耐える程度の画質にはなります。思ったよりはキレイ、というのが正直な感想。
ただ、Ulead VideoStudio 10 SEの設定で16:9を選択してもアスペクト比がおかしく、縦方向に潰れ気味になってしまう点、および画面の左右が少しだけ切れてしまう点が残念なところです。
それでも、古いビデオテープをデジタル化して保存する、と言った用途にはお手軽でよろしそうです。実はこのデバイス、"Nexus7"でも入力用として使えそうな雰囲気があります。現在はまだ動かせておりませんが、その辺のお話は別の機会にでも。
***Edit***
後日確認したところ、アスペクト比がおかしいのと画面が切れてしまう件に関しては、S端子ケーブルを使用することで回避できるようです。
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