OLEDなUSB電圧・電流計を試してみる
USBポートとデバイスの間に挟み込むカタチで使用するという良くある電圧・電流計な訳ですが、そのディスプレイにはOLED(有機EL)が使用されております。それが唯一にして最大の特徴。
機能的には、電圧(V)、電流(A)、積算電流(mAh)、電力(W)、経過時間(hh:mm:ss)の表示に対応します。特に電圧と電流はフォントが大きく視認性も良好。精度はともかく電流値を1/1000A単位で表示できるのも良い感じです。
ただ、電力と経過時間は同じ場所に表示され、2秒ごとに入れ替わるというオマケ的なモノ。また、経過時間は電源接続と同時にスタートし、入力が途切れない限り出力側の状態とは無関係にカウントが続けられます。さらに、電源がOFFになるとリセットされてしまうので、一応の目安にしかなりません。
積算電流だけは電源入力が途切れても値が保持されます。さらに、値をストアする領域は0から9まで10ページが用意されており、それぞれ別の計測値を記録しておくことができます。
ページの切り替えには、本体裏側にあるボタンを使用。これを長押しすることで1ページずつ送ることができます。なのですが、同時に次ページの値がリセットされてゼロに戻ってしまいます。
実はこのアイテム、マニュアルが付属せず、販売ページにも役立つ情報はありません。なので、手探りで操作方法を探っておる状態なのですが、記録された値を残しつつページを送る方法は今のところ見つかっておりません。
また、ボタンをダブルクリックすると積算電流がリバース表示となり、ボタンのクリックだけでページ送りが可能となります。
が、ページを1つずつ送れるだけで、何かほかの操作をできる訳ではない様子。放置すると数秒で元のページに戻るため、単に各ページの値を確認するためだけの機能かもしれません。この辺も現在調査中。
ボタンには別の機能も割り当てられており、通常表示の状態でクリックすると画面の上下が入れ替わります。例えば、USBポートや配線の都合で表示が倒立状態になってしまう場合、ボタンを押すだけで正立状態にすることができます。
なかなかにユーザフレンドリな機能ではありますが、そんな感じの機能がもうひとつ。OELDは同じ表示を続けた場合に"焼き付き"が発生しやすいデバイスと言われておりますが、本製品ではソフトウェア的な処理でこれを防止する機能が搭載されております。
計測などで2分以上連続して使用した場合、5秒ごとに画面がリバース表示となります。画面全体が反転するため少々眩しくなりますが、文字表示に使用していた部分とそうでない部分が入れ替わり、画面全体を平均して使用することになる訳です。
実際に効果があるのかどうかはしばらく使ってみないとわかりませんが、発想自体はなかなかにユニークであります。
で、いろいろといじってみての所感など。マニュアルがないのはネックですが、モノとしての完成度はそこそこよろしい感じです。OLEDなので屋外などの明るい場所でも見やすく、何よりクールなディスプレイが醸し出すテクノロジー感がビシビシ来ます。ガジェット好きの心を鷲掴みな感じ。
もちろん、機能が他の製品に劣ることもありません。USB電圧・電流計として普通に使用可能。積算電流が測れるうえに値も保存されるので、細切れに放電することが多いモバイルバッテリの体力測定にも最適です。
唯一残念なのは、その大柄なボディ。横並びのUSBポートで本製品を使用すると、隣のポートが非常に使いづらくなります。
これは詳細なディスプレイを搭載している故のジレンマと言えるかも。表示部分は小さくてもOLEDのユニット自体は大きく、現状のパーツを維持したままこれ以上小型化するのは難しそうな雰囲気です。
あとは、今のところ日本での入手が難しいところぐらいでしょうか。当方はeBayにて購入しましたが、Aliexpressでも取り扱いがあり、ほんの少し相場が安くなっているようです。ただ、中にはケース無しで基板むき出しのバージョンもあるようですので、その辺にはご注意を。
コメント