ローソンストア100のUSB Type-Cケーブルを試してみる
コネクタの構成は、一方がUSB Type-Cで、もう一方がUSB A(オス)となっております。充電はもちろん、データ転送にも対応しており、PCなどとの接続にも使えたりする様子。
見た瞬間に地雷臭を感じたのですが、モノは試しと購入してみた次第です。その地雷臭の原因となっているのが、製品名にある"3.0A急速充電対応"の文字列。USB Type-Cのルールでは、こうした構成のケーブルで流せる電流値の最大は1.5Aまでと決められております。
にもかかわらず、"3.0A対応"の文字列。表面はもちろん、裏面にもご丁寧に記載されております。その割には"USB PD非対応です"的な注意書きもあり、詳しいのか詳しくないのか微妙なところです。
けれども、プルアップ抵抗に関する記述はナシ。仮に56KΩ入りだとすれば製品名および説明がウソになり、入っていなければUSB Type-Cのルールから外れてしまいます。どちらにしてもダウトな感じ。
この辺のUSB Type-C事情に関しては、以前に書いたエントリでも触れておりますので、興味のある方はご覧くだされ。
実際のモノを見た感じとしては悪くない雰囲気。ケーブルは細くてしなやかだし、コネクタやケーブルの付け根もしっかり作られております。樹脂部分で成形後のゲート処理が甘かったりしますがバリなどはなく、概ね合格点な感じです。
で、肝心の中身。まずはプルアップ抵抗に関して調べてみました。
意外...と言っては製品および業者さんに失礼かもしれませんが、56KΩのプルアップ抵抗が入っているのを確認できました。実測で55.7Ωですが、USB Type-Cの仕様で±5%は誤差として認められているのでまったく問題ナシ。
実は結構まともな製品であることが判明したので、使ってみることに。Nintendo Switchと一般的なモバイルバッテリを本ケーブルでつなぎ、その間にUSB Type-C対応の電圧・電流チェッカーを挟んで、ざっくりと数字を読んでみました。
結果は、最大で5V@1.48A。きちんと仕様どおりに動作しているようです。で、"3.0A対応"の話ですが、こちらの記事にて業者さんからの回答が掲載されております。
詳しくは上記リンクの記事を読んでいただくとして、要約すると「余裕を持って3.0A流しても大丈夫なケーブルを使っている」ということらしい。
言っていることはよくわかるのですが、製品のパッケージを見る限りそのような意味として読み取ることはできません。モノがまともなだけに残念な部分ではあります。
耐久性に関しては使い込んでみないとわかりませんが、少なくともUSB Type-Cの仕様は満たしており、それなりには使えるモノであると思われます。製造ロットが変わると仕様までガラリと変わったりするので、"現時点では"の注釈付きとなりますが。
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