液晶パネルを買ってみた
さらに、驚くほどのコンパクトサイズでありながら、普通にPCとして使えるスティックタイプも登場しており、なかなかに興味をそそられます。
ウチではコタツ&テーブルトップでPCを使用しており、必要に応じてそれを下ろしてスペースを確保する、という運用をしております。パタンと閉じるだけで良いノートPCほどお手軽ではないにせよ、液晶モニタ+スティックPCという構成ならサクッと片付けることができそう。
この時に問題となるのがモニタのサイズです。映像コンテンツのスタンダートな解像度となったフルHDを基準とする場合、必然的にモニタのサイズは21.5インチ前後になってしまい、これではちと大きすぎます。
かといって、それ以下のサイズの液晶モニタではフルHDを諦めるしかなく、ヘタをすると現在使用中のノートPCの解像度を下回る事態に。これはいただけません。例外的に業務用では要望を満たすモノもありますが、価格がシャレになっておりません。
となれば、残された道は自作のみ。幸いにしてノートPCの世界では、15.6インチや17.3インチでもフルHD仕様の機種があり、これらの液晶パネルを流用すれば比較的コンパクトな液晶モニタができるハズです。
という訳で「何はともあれ液晶パネルだ!」とばかりに注文してみたのが上記の品。INNOLUX(CHIMEI INNOLUX)の製品で、型番は"N173HGE-L11"。サイズは17.3インチで、解像度はもちろんフルHDとなっております。
パネルの表面仕上げは、指紋などの汚れや拭き取りスジが目立ちにくく、写り込みも少ないアンチグレア(マット)を選択してみました。なお、製品の型番が同じでも表面仕上げが異なる場合もあるので注意が必要です。
もちろん、液晶パネルだけでモニタが完成する訳ではありません。このほか、映像ソースの受け入れと液晶パネルの制御を担当するLCDコントローラ(例えばこんな感じ)と、その電源が必要となります。
このLCDコントローラと液晶パネルのマッチングが結構面倒で、いろいろと考慮しなければならないことがあります。
例えばインターフェース。液晶パネルとLCDコントローラを接続するための規格としてはLVDSが主流となっておりますが、古いところではTTL、新しいところではeDPといった規格もあったりします。
このほか、同じLVDSでもコネクタのピン数やサイズなど物理的な相違があるのに加え、信号的にも1ch/2chおよび6bit/8bitといったバリエーションがあったり。
液晶パネルとLCDコントローラの間で、これらの要素がすべてマッチしていないと正しく機能してくれません。データシートとにらめっこして検証するのもひとつの方法ですが、ここは素直に「このLCDコントローラは○○○○(液晶パネルの型番)をサポートしてる?」と販売者に問い合わせるのが手っ取り早くて確実です。
さらに、LCDコントローラは汎用的な設計となっておりますが、動作するためには液晶パネルに適合したファームウェアが必須となります。このため、購入時には液晶パネルの型番およびリビジョンを販売者に伝え、正しいファームウェアを書き込むよう依頼する必要があります。
このように、いろいろと面倒なことがあるので、ゼロから液晶モニタを作りたいと思ったら、液晶パネルとLCDコントローラがセットになった商品(例えばこんな感じ)を選ぶのが面倒がなく安全性も高そうです。
ウチもゼロからのスタートではありますが、あえて冒険してみるのも面白そうで、液晶パネルとLCDコントローラは個別に手配してみた次第です。
と、そんな感じな液晶パネル購入の顛末でありました。まだLCDコントローラ(+α)は手元に届いていないため、続きはまた後日。
ちなみに液晶パネルの価格的な話ですが、海外通販であればeBayやAliExpress辺り、国内通販であれば楽天市場やAmazon.co.jp辺りをチェックしてみると、それぞれの相場が見えてくるかと思われます。
***Edit***
この液晶パネルに合いそうな筐体を買ってみました。詳しくはこちらにて。
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