ハードタイプのスマホ用防水ケースを試してみる
モノは無印良品の"MJ-WPC2"。シリーズ製品として"MJ-WPC1"もありますが、一昔前の小さめなスマホ用に設計されておりますのでサイズにはご注意を。
製造元は、オーディオテクニカとなっております。なぜオーディオ屋がスマホ用ケース?という疑問が浮かぶ訳ですが、同社には防水スピーカー"AT-SPP400W"があり、防水に関する基本設計を応用している様子。
なので、品質や防水機能に関する不安はなさそうです。使い方は、白いフレームの3か所にあるロックを外してフタを開け、スマホを入れてフタを閉めてロックするだけ。フレームの1か所にはヒンジが装備されており、分離することなくフタをパカっと開けることができます。
フタの部分は、ABS製のフレームとシリコーンゴム製のシートで構成されております。フタを閉めるとシートがタッチパネルに押し付けられ、そのテンションとシリコーンゴムの粘着力/摩擦力によってスマホを固定します。
スマホは常にシートによって押し付けられる形となり、強く振ってもケースの中で動いてしまうことはありません。そんな感じであるため、スマホの収納時にはちょっとしたコツが必要となります。
確かに、手順自体は上記で記したとおりなのですが、フタをロックしたあとに、タッチパネル表面に発生した空気の層を逃してやらなければなりません。それはもう気泡なんてレベルではなく、タッチパネル部分にかかるシートがすべて浮いた状態。
このため、空気を逃がすようにシートをタッチパネルになでつける作業が必要となります。こちらの写真は半分だけ作業した状態のモノ。向かって右側はシートがタッチパネルに密着しておりますが、左側はガッツリと浮いているのが見て取れます。
ケースの下半分...というか本体は、これまた丈夫なPC(ポリカーボネート)製。透明なのでカメラ機能も使えます。
また、シリコーンゴムシートでスマホをホールドする方式のため、厚みに対するマージンが大きいのも特徴のひとつ。12.5mmを超えない範囲であれば、スマホにカバーを装着したままで収納することができます。
ひとつ注意が必要なのは、フタが閉まった状態ではスマホの側面や背面にあるスイッチ/センサー類には一切アクセスできなくなる点。特に困るのが、使用中にスマホがスリープしてしまった場合です。
タッチパネルのダブルタップでスリープを解除できる機種であれば問題はないのですが、そうした機能がない場合には、いったんフタを開けてスイッチ操作などを行うことになります。なので、使用前には設定を変更するなどして、スマホがスリープしにくくなるようにしておきます。
そんなこんなで実際の使用感など。ちょうどコレを購入した翌日に雨が降ったので、サクッとフィールドテストに出かけてみました。なかなかの悪天候で雨と風が強かったのですが、防水性に関してはまったく問題ナシ。
スマホと本体を合わせると結構な重量になり、サイズもグッと大きくなりますが、フレーム部分に指をかけられるためホールド感は良好です。が、グリップ的な装備はないので、落下防止用にストラップを装着しておくのがよろしいかも。ストラップホールは用意されております。
タッチ操作のフィーリングですが、乾燥状態ではかなり厳しい感じ。タップはまだしも、指が滑りにくいためスワイプやフリックといった操作で苦労します。が、雨の中で使用するのであれば話は別。シートが濡れて滑りやすくなり、それなりに操作できるようになります。
実際にポケモンGOなど遊んでみましたが、なんとかプレイは可能。普段の感覚でスローするとモンスターボールがすっぽ抜けてあらぬ方向に飛んで行ったりしますが、タッチパネルの反応が途切れないよう気を付けることで、ほぼ思いどおりの投球が可能となりました。
そんな感じで、雨天時や浴室など、はじめから水がかかることを前提とした用途であれば、なかなかのパフォーマンスを発揮します。が、防汚や防じんを目的とし、水濡れを考慮しない用途においてはオススメできません。そもそもが防水ケースなので、それ以外の用途に期待してはいけないのかも。
で、封筒型の防水ケースとの比較ですが、落下などの衝撃にも強い、ホールド感が良好(持ちやすい)、スマホの出し入れが簡単、シートが交換可能で長く使える、などの点が優れております。一方で、重い、かさばる、スイッチ操作ができない、という点では劣ります。
また、イニシャルコストに関しても若干封筒型に劣るかも。"MJ-WPC2"の価格に関しては冒頭のリンクにあるとおりですが、封筒型に関しては、例えば楽天市場ならこんな感じ、Amazon.co.jpではこんな感じの価格帯となっております。
"MJ-WPC2"の交換用シートの販売価格が不明なため、ランニングコストに関してはどうとも言えませんが、状況次第で封筒型よりも安くなる可能性はあるかも。性能的に大きな差はないので、使い勝手や利用頻度などを考慮して選ぶのがよろしいかもしれません。
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