OmiPlayをサウンド入力デバイスとして使ってみる
HDMI機器の映像をUVC(USB Video Class)に変換して出力するビデオキャプチャーデバイス"OmiPlay"。前回は、一般的な利用シーンであるゲーム機器に接続した際のレビューをお届けしました。
ビデオキャプチャーデバイスという商品の性質上、映像が話題の中心となりがちですが、当然のことながら音声も欠かすことができない要素です。そこで、今回はその辺に注目してみようと思った次第です。
"OmiPlay"は、HDMIの音声をUAC(USB Audio Class)に変換して出力するため、Windows用のサウンド入力デバイスとしても、結構使いやすかったりします。なので、"OmiPlay"を使って「映像コンテツからサウンドを抽出する」的なことをしてみようかと。
なお、本稿ではWindows11搭載PCを使用した場合の操作やスクリーンショットを使用しています。では、具体的なお話など。
映像確認はWindows標準のカメラで
映像コンテンツからサウンドを抽出するなら、映像を確認しながらの方が効率的。けれども、"OmiPlay"専用のモニタアプリ"OmiCast"ではウィンドウ表示ができません。このため、他ソフトとの連携した作業には不向きです。
ということで、当方がオススメするのはMicrosoft純正の"カメラ"アプリ。Winddowsに付属するアプリですが、見当たらない場合、Microsoft Storeにてダウンロードできます。
使い方は簡単。"OmiPlay"をPCおよびHDMI出力機器に接続してから"カメラ"を起動し、ウィンドウ右上にある入力デバイス切り替えアイコン(図の緑矢印)をクリックして"OmiPlay"を選択するだけです。
環境によりクリックの回数は異なりますが、切り替え時には画面中央右にデバイス名が表示されるので(図の緑下線)、迷うことはないと思われます。
あとは、"カメラ"のウィンドウを見やすいサイズ・位置に変更するだけ。映像を表示する目的は、録音/停止のタイミングを確認するだけなので、ウィンドウは小さくてもかまいません。
録音にはAudacityを使用
続いては、肝心の録音用アプリ。Microsoft製の"Windows ボイスレコーダー"で...と言いたいところですが、さすがに機能面で弱すぎ。なので、もっと高性能なヤツを用意します。
使い勝手もそこそこ良く、機能的も満足できるオープンソースのサウンドエディタ"Audacity"が当方のオススメ。
波形が見えるので無音部分カットも楽にできますし、さまざまなフォーマットでの書き出しに対応しており、状況に応じて選ぶことができます。何より無料なのがポイント。
なお、本稿では"Audacity"のセットアップや使い方には触れません。興味のある方は検索で対処していただきますれば。例えばこうとか、あるいはこうとか。で、"Audacity"の入力デバイスとして"OmiPlay"を指定する方法ですが、これはとっても簡単。入力デバイスを指定するドロップダウンメニューから"OmiPlay"を選択するだけです。
また、入力側のレベルメーターに表示されている"モニターを開始"をクリックすれば、PCのスピーカーやヘッドホンで入力サウンドを確認することができます。
あとは、HDMI機器にて再生を開始し、"カメラ"にて目的のシーンに差し掛かったことを確認したら、"Audacity"の録音ボタンをクリック。
音声モニターならびに、"カメラ"の映像を確認しつつ、必要な部分が過ぎたらストップボタンで録音を停止します。これで録音は完了。あとは、不要な部分をカットしたり、適当なフォーマットで出力すれば、目的の音声ファイルが完成です。
いつか役に立つかも
HDMI機器の映像コンテンツから音声だけを抽出する。その行為にどれほどのニーズがあるか不明ではあります。が、そんなこともできるのだと頭の隅に入れておけば、いつか役に立つ日が来るかもしれません。
特に"OmiPlay"の場合、HDCPをガン無視するため、目的によってはかなり有用かも。くれぐれも著作権を侵害するようなことがないよう、お気をつけくだされ。
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