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Bluetooth HIDアダプタを試してみる

2013年11月19日  2015年4月15日 
本体はとってもコンパクト
ちょっとめずらしい機能を持つBluetoothアダプタを購入してみました。バッファローの"BSHSBT04BK"という製品。

いわゆるBluetoothアダプタの場合、Bluetoothのホスト機能を付加する目的でPCなどに接続し、キーボードやマウス、ヘッドセットといったBluetoothクライアント機器の接続を実現します。

ところが本製品の場合は正反対。PC/MacをBluetoothのHIDクライアントにする目的で使用します。単刀直入に言うとBluetoothキーボード/マウス・エミュレータ。実際の運用としては、PC/Macで使用しているキーボードおよびマウスを、スマートフォンやタブレット、他のPC/Macで使用することができます。

その機能はソフト的な切り替えが可能で、OFFにすればオリジナルの環境で使用可能。つまり、キーボードとマウスの共有が実現する訳です。ここでは、Windows PCとAndroidの環境を中心に、その使い勝手などをご紹介します。

まずは準備編。"BSHSBT04BK"をPCに接続すると、初回に限り自動的にドライバがインストールされます。本製品には、Bluetooth HID送信機としての機能に加え、1.4MBほどのフラッシュメモリが装備されており、2つのドライバがインストールされます。

ドライバのインストール後、あるいは2回め以降の利用であれば本製品をUSBポートに挿し込むだけで"VirtualHID"というボリュームがマウントされます。

ここに収録されているのがWindowsおよびMac用の接続用ソフト。Windowsではソフトをインストールする必要がなく、専用ソフト"VirtualHID.exe"を起動するだけでOK。ただし、Macの場合はインストール作業が必須となります。

各種設定はこちらのウィンドウで
"VirtualHID.exe"を起動すると、ソフトウェアキーボードのウィンドウがオープン。ここでペアリングや各種デバイスへの接続などを行います。ソフトウェアキーボードはちゃんと生きており、マウスでキーをクリックすれば文字入力も可能。

また、ソフトウェアキーボードは接続対象にあわせてiOS/Mac/Windows/Android用のレイアウトが選択できます。例えばAndrod用を選んだ場合、ホーム、検索、ロック(スリープ)といった特有の機能や、再生/停止/ボリューム調整などがファンクションキーに割り当てられます。

なお、本製品には10台までのデバイスを登録することができ、上記ウィンドウのメニューから切り替えることができます。

で、ここからが本題。"VirtualHID.exe"のウィンドウがアクティブな状態でPCのキーボードを叩くと、接続したデバイスに文字が入力されます。

まさに物理的なBluetoothキーボードを使っている感じ。ただし、若干の遅延が発生します。少々のテキスト入力ならガマンできるレベルですが、長文入力にはストレスを感じるかも。

なお、"VirtualHID.exe"以外のウィンドウがアクティブな場合、キーボード入力はWindowsに戻ります。このため、入力対象のシームレスな切り替えが可能。これがなかなかに便利な仕様であります。

Androidでキーボードレイアウトを指定
また、接続先には物理的なBluetoothキーボードとして認識されるため、システムに用意されているキーボードレイアウトの設定機能が利用可能。

ここで日本語109キーレイアウトを指定すれば、キートップの表示と実際に入力される文字コードが一致します。

さらに、ソフトウェアキーボードの右上にあるマウスのボタンをクリックすると、接続先のデバイスでマウスが使用可能。もちろん、マウスに対応していないiOSデバイスでは機能しません。

ただし、けっこうな遅延が発生するようで、マウスポインタの動きはガクガク。一応は動くけれども積極的には使いたくない機能であります。ソフトのアップデートによる改善を期待したいところ。

ここでちょっと脱線など。Bluetoothキーボードとして使えるなら、他の機器でも使える可能性があります。ということで、家庭用ゲームコンソールであるPS3で試してみることに。

結果的にはまったく問題ナシ。文字入力はもちろん半角/全角キーによる切り替えも機能しました。しかも、マウスポインタの動きはWindows-Android環境よりもスムーズだったりします。

PS3はサポート外なのでアレですが、HIDプロファイルをサポートするさまざまなデバイスで使用可能なのは"BSHSBT04BK"の大きなメリットです。また、物理キーボードを引っ張り出したり、机の上を片付けたりする手間が不要なのも面倒くさがり屋さんにはありがたいところ。

そんな"BSHSBT04BK"ですが、有名メーカーであるバッファローの製品なので家電量販店などでも扱いがあるかと思われます。通販での購入ならAmazon.co.jp楽天市場辺りをチェックしてみるのもよろしいかと。

***Edit***
無料のWindowsソフトとAndroidアプリでキーボード/マウスの共有を実現する"ShareKM"というのもあります。興味のある方はこちらからどうぞ。



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コメント

匿名 さんのコメント…
こんにちは。
VirtualHID.exeがアクティブな場合、接続デバイスに入力されるとのことですが、PC入力に戻る(VirtualHID.exeを非アクティブにする)にはどういったアクションになりますか?
また、VirtualHID.exeをアクティブにして接続デバイス入力時、ソフトウェアキーは常に表示された状態でしょうか?

発売したてでレビューが少ないなか、使用感が伺えて大変助かります。
WHMaster さんの投稿…
VirtualHID.exeを非アクティブ化するには、他のウィンドウやデスクトップをクリックします。あるいは、ソフトウェアキーボードが表示されているウィンドウの最小化ボタンを押してもOK。

そして、接続デバイスへの入力時には常にソフトウェアキーボードウィンドウが表示されることになります。
匿名 さんのコメント…
コメントありがとうございます。

マウス操作も接続デバイス入力する際、PC入力も生きてる(デスクトップ上のカーソルも追従する)といった感じですかね。
因みに接続デバイス入力時、ハードキーのAlt+Tabを押下した場合、どういった挙動になるのでしょう?

ソフトキーの常時表示は私目的に合わず残念ですが、アップデートで非表示や格納に対応すれば、尚、重宝しそうな気がします。
WHMaster さんの投稿…
マウスを接続先デバイスで使用している最中は、Windows側のマウスポインタが停止します。で、マウスコントールをWindows側に戻すには、キーボードの左側Shft+ESCを押す必要があります。

Alt+Tabの切り替えですが、ちょっと面白いことになりました。Altキーを押しながらTabキーを押すと、Windowsと接続先デバイスの両方でソフト(アプリ)の切り替えウィンドウが表示され、どちらも機能します。この時だけ、双方を同時にコントロールすることができる訳です。

適当にTabキーを数回押してAltキーを離すと、それぞれの環境で選択されたソフト(アプリ)に切り替わります。もちろん、"VirtualHID.exe"を選ばなかった場合、Windows側にキーボード処理が戻ることになります。

匿名 さんのコメント…
なかなか興味深いですね。
値段も手頃なので、私も試してみようと思います。
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