BRAUNのシェーバーをUSB PDに対応させてみる
以前当ブログで紹介した超小型PDトリガーを使い、BRAUN mini M-1010をUSB PD(の12V出力)に対応したUSB-ACアダプタで充電できようにしてみました。
動機は単純。純正充電器の出力は12V/0.4Aだったので、12V出力をサポートしたPD対応のUSB-ACアダプタなら行けるハズ、と思った次第です。手持ちのUSB-ACアダプタで充電できたなら、その方が便利な訳ですし。
となれば、良さげなPDアダプタ探しが次の作業となります。で、見つけたのが冒頭のリンク先で紹介している2種類のPDトリガー。
どちらも超コンパクトな感じであり「完成品は結構スリムになるかも」などと妄想しておりました。で、PDトリガーが届くまでの時間を利用し、先にコネクタの加工から作業を始めます。
BRAUNの充電器は独自形状のコネクタを採用しており、規格品では代用できなそうな雰囲気。となれば、純正の充電器をバラしてコネクタを拝借するしかありません。
幸いにして、手元には新旧2個のBRAUNシェーバー用充電器がありました。しかも、仕様やコネクタの形状はまったく同じ。このため、一方の充電器が使用不可になっても問題ありません。ということで、旧機種用の充電器をバラすことにします。
覚悟を決めて旧機種の充電器からコネクタ部分を切断。そして、ニッパー、デザインナイフ、ペンチを駆使してケーブル被膜とカバーを力技ではぎ取っていきます。
純正充電器のコネクタは、使い勝手や耐久性を重視したためかサイズが大きめ。そこで、ギリギリまでカバーをはがし、PDトリガーと一体化させる方向で作業を進めました。
けれども、ちとやりすぎた感が。黒いカバーはもはや先端部分しか残っていません。構造的にも弱くなり、ハメただけでは簡単に外れるスカスカなカバーになってしまいました。
パイプ状の電極は、半透明の樹脂パーツで保持されています。そのパーツ後部には上下に貫通する穴があり、成形時に黒いカバーの樹脂が流れ込むことでロックされ、カバーのすっぽ抜けを防止する...という構造になっていました。
それに気がついたのは、写真の状態になった時。まさに"後の祭り"です。「いっそカバーを無しにして電極むき出しで行くか!」とも思ったのですが、上下非対称のカバーには誤挿入を防止する機能もあります。さすがに、これを無視する訳にもいきません。
方向性の変更も考えつつ、写真の状態で作業を中断し、PDトリガーの到着を待つことに。で、届いたPDトリガーは、想像どおりのコンパクトサイズでした。
これなら、PDトリガーとコネクタの一体化でも問題なさそうな雰囲気。なので、当初の予定どおり一体化タイプで行くことにします。
すでにコネクタ部分の加工は済んでいるので、作業内容はシンプル。ケーブル長を調整し、PDトリガーにはんだ付け。さらに、グルーガンでPDトリガーとコネクタ(およびカバー)を固め、最後に熱収縮チューブで仕上げました。
ちなみに、PDトリガーは、PDC004を使用。こちらは12V固定で設定の必要がなく、可変電圧なZYPDCHは別の用途に残しておきたいと思ったのが理由です。
そんなこんなで、完成品を実際に試してみたのが冒頭の写真。思っていたよりはUSB PDアダプタが大きくなってしまいました。とりあえずは問題なく充電できるので、及第点ということにしましょう。
が、もし次の機会があったとしたなら、今度はケーブルタイプのUSB PDアダプタとしての製作を選ぶかも。今回の方法では、基板やグルーガンで固めた部分にストレスがかかりやすく、破損の危険性も高まります。
ケーブルタイプならその心配もなく、取り回しも良くなると思われるためです。ということで、モノは完成してちゃんと動作したけど、気分的には少々残念な感じに終わったBRAUNシェーバーのUSB PD対応化でした。
なお、USB PDではないけれど、通常のUSBポートの5Vを昇圧して12Vを出力する、BRAUNシェーバー対応の充電用USBケーブルがAmzon.co.jpや楽天市場にて販売されております。この手のアイテムを使うのもひとつの方法かもしれません。
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