[Nexus7] USB DACを試してみる2
まずは外観から。OTGコネクタに直結されているのが"UD100"の本体です。黄色は基板を保護するための熱収縮チューブの色。
保護機能としては最小限ですが、下手なケースに納めてしまうよりはコンパクトに収まるのでOKでしょう。もちろん、3.5mmプラグが挿さる部分はあらかじめ穴が空けられております。
本体にはスイッチ類が一切なく、ボリュームの調整は接続したホスト側のデバイスで行います。LEDインジケータ的なモノもありません。シンプルそのもの。なお、電源にはUSBのバスパワーが使用されます。
また、Plug and Playに対応しており、PCで使用する場合、USBポートに接続するだけで自動的にドライバがインストールされ使用可能となります。
続いて主要なスペックなど。"UD100"には2つの主要なチップが搭載されております。ひとつはTI(BB)の"PCM2706"、もうひとつがESS Technologyの"Sabre ES9023"。
どちらもDACとして設計されたチップですが、"UD100"においては"PCM2706"がUSBレシーバとして使用されます。すなわち音作りのキモとなるのはDAC機能を提供する"Sabre ES9023"となります。
こちらのスクリーンショットは、"USB Device Info"というAndroid端末に接続されたUSBデバイスの情報を見ることができるアプリの画面。
よく見ると"PCM2706"がDACとして認識されておりますが、これは"PCM2706"がUSBレシーバとして機能しているため。
なお、"UD100"にはヘッドホンアンプが搭載されておりません。が、"Sabre ES9023"の出力が大きめのためヘッドホンをドライブすることができます。通な方にはポータブルなヘッドホンアンプと組み合わせてみるもの面白いかも。
前説が長くなりましたが、続いて"Nexus7"での使用に関して。もちろん、素の状態の"Nexus7"ではUSBオーディオが使用できないため、カスタムカーネルが必要となります。この辺のシステム的な話は前回の記事をご参照くだされ。環境はその時とぼぼ同等になっておりますので。
結果から書いてしまうと、"Nexus7"で問題なく"UD100"が使用できました。 外付けのUSB DACを有効にするためにリブートが必須なのも同様。音量も十分にあります。
音の雰囲気ですが、ボーカルや各楽器などの輪郭がより明確に聴こえるような気が。いわゆる「音の解像度が上がった」という表現になるのでしょうか。そのせいか、前回のUSB DACと比較するとより低音が引き締まったような雰囲気も。なかなかによろしい感じです。
高音質なのはもちろん、"UD100"にはサイズと重量にも大きなアドバンテージがあります。これだけコンパクトかつ軽量だと、取り回しがかなりラク。冒頭の写真のように直結な感じで使ってもOKですし、OTGケーブルを使った場合でも本体のUSBコネクタにかかる負担は少なそうです。
トータルに考えると、"UD100"のコストパフォーマンスは非常によろしい感じ。購入方法が若干特殊ではありますが、USB DACに興味のある方にはお勧めのアイテムです。入門用にもよろしいかもしれません。
ちなみに、冒頭の写真で"Nexus7"の画面に写表示されているのは"Rainy Mood"という有料アプリ。
無駄にハイクオリティな雨と雷の音を聞くことができる環境アプリであります。周囲が少々うるさい場合でも、これを使用するとマスキング効果で気にならなくというスグレモノ。音楽とは異なり聴き入ってしまうこともないので作業のジャマになりません。
あえて集中して聞いてみると、臨場感がアップしたような気が。雨音が好きな方にはDACで聞くのもよろしいかと思われます。
***Edit***
リブート不要でUSB DACのホットプラグが可能なカスタムROMを試してみました。詳しくはこちらから。
コメント
...とは思うのですが、はたしてどの程度のモノであるのかが今ひとつピンときません。
なので、感想などお聞かせいただけると嬉しかったり。